房総単機旅団

原付による房総を中心としたツーリングレポートを中心に、青年から中年、そしてその先へと向かう4匹のおっさんの人生のアレコレを、房総単機旅団と名前だけは勇ましく緩やかに記録する。

房総半島1周の旅・本番!<初日10/10の記録>

[ドラゴンコーク]はじめに

さて、ついに10/10~13の4日間にわたり、我々房総単機旅団は房総半島1周の旅を決行した! 

旅の最中は中々リアルタイムでブログをUP出来なかった(萌之誉は書き込んでくれていたが)為、「事後の総括報告書」的な内容になるのだろうか? ま、メンバー3人で自由に書いていこうという風に決まったので、力を入れ過ぎずに書き連ねていきます。

[FUJIKOSKY]はじめに

ややこしくなるので、10日の欄への書込みとしました。リアルタイムよりも、記憶が整理できてからの方がいくらかマシな書込みになると思いますし、ヨシとしてくださいませ。・・・まあ、二日目以降の晩は、酔払ってしまったりしてそれどころじゃなかったですしね~。

一年ちょっとの長い準備期間を終えて、いよいよ本番のスタートです。緊張して早起きしてしまいました。ドラゴンコークを待つ時間が長い長い。天気は良さそうです。明日、ちょうっと不安が残っているようですが。なにより無事に走り切れるよう、ただただ祈るばかりです。

ドラゴンコークが到着したら一休みしてもらって、そしていつもの様に神社でお参りをしてから出発しよう。今までは単独走行だったけれど、初めての仲間との走行です。本当に楽しみです。

[ドラゴンコーク]07:00am 出発

朝7:00前に自宅を出る。まず最初にトゥデイのメーターを撮る。5061Km、4日後帰宅した時果たしてこのメーターは何キロを指しているのか?という感慨もそこそこにFUJIKOSKY宅へ向かう。(その道中は省略)予定通り9時前には着き、例の神社で旅の無事を2人で祈願。なんとFUJIKOSKYは¥500を賽銭箱に投入、さすがです。しかも我々全員の安全を祈願とのこと。やはり旅団長は器が大きいっす。一方わたくしは幼少の頃より「お賽銭は¥5か¥10」と決めていて、今回も通常通り平常心でという意味で(単なるケチで)¥10を投入。心の中では3人分の無事をお祈りしましたが¥10でそんな虫の良い祈願はバチ当たりですよね。

旅立ちの朝、社殿前にて交通安全を祈念する2台。この時はまだキラキラ

いよいよ走り出した2台は、国道14号を南下、自分にとっては原付で千葉県を走るのは初めてなので、市街地走行も興味深かった。トゥデイはAPEに比べてはるかに燃費が悪いため給油ポイントを常に考える必要がある。市原市内の工場萌え地帯に出光の精油工場があり、その向かいに出光のGSを発見!「ビール工場を見学した際に試飲する生産されたばかりの超新鮮なビール」のような搾りたてフレッシュガソリンが給油できるぞ! という知能指数低レベルな妄想に負け、やや早めの給油を行う。その後も市街地走行はしばらく続き、木更津市まで来た。別に景色が不満だった訳ではないが、千葉の幕張辺りからずっと眠気が続いてヤバかった。スクーターという奴は運転が楽過ぎて、極端に言えば「ドッカと腰掛けて手首だけ動かしてれば移動してくれる魔法の椅子」*1なので油断は禁物。

しかし木更津市街を抜けると緩やかな山並みに囲まれた農村風景へと移行し、今地図で振り返ってみると君津市のあたりか? ここからの景色は感動の連続! やがて道は低い山岳地帯に入り、隧道をいくつも抜け、ひた走ったその先には大海原が拡がっていた! オーっ! 原チャリっつーか黄色い50ccのスクーターでこんなとこ走ってもいいのか! というくらいダイナミックな風景、そして原チャリならではのユルイ走行性が全身にこの景色を浴びせかけるのです。

しばらくは秋の日差しをキラキラと水面に光らせる浦賀水道を右手に眺めつつ非常に清々しい気分で走っておりました。織田裕二(山本高広)By「地球に生まれて良かったー!」であります。

[FUJIKOSKY]午前、君津付近

千葉街道は市原の工業地帯を抜けるくらいまでは混雑して、あまり走行していても楽しくはないかもしれませんね。個人的には君津から先の田舎走行が楽しみです。ゆっくりめに先頭を走りながら後方には常に注意を向けていたのですが、いつバックミラーを見ても、ドラゴンコークは終始満面の笑顔状態だったので安心しました。日本の原風景とでも言いたくなるような君津の農村地帯。まるで日本昔話の世界です。自分は大好きです。しかし、地味かな~とも思ったりしましたが、杞憂でしたね。この良さを理解してもらえて嬉しいです。これからも千葉を一緒に走れそうですね。

途中、コンビニで小休止しただけで、あとは一挙に保田まで走りました。信号などで流す情報に誤りが多くて申し訳ない・・・もう一度復習してくればよかったなあ。でも、海が見えるタイミングだけは外さなくて良かったです。海は本当に最高でした。曇っていたのですが、海沿いを走る間だけは晴れていましたね。絶好のツーリング・シチュエイションでした!余所見をしていると危ないのですが、ゆっくり走っていましたからね。つい二人とも海を見ながらの走行になってしまいました。

そしてドラゴン・トゥデイがナゼ眠くなるのか?それはこの二日後に判明するのでありました。*2

[ドラゴンコーク]昼食(保田、「ばんや」にて)

やがて、明日萌之誉が降り立つであろう金谷のフェリー桟橋を通過、千葉県にほとんど無縁な自分でもその名を知っていた鋸山も通過すると「保田(ほた)漁港」というイイ感じの小漁港に出る。ここに有名な、FUJIKOSKYおすすめの「ばんや」があり、当然我々はここで昼食を頂くことに。房総の達人FUJIKOSKYによると、「ばんや」は週末は非常に混雑して何時間も待つことがあるそうだ。今日はウィークデーということで、すんなり席には着けたが、満員に近い状態。

「あさどれ寿司」(朝獲れ?)¥850也。

2人共コレを注文しました。朝獲れと言うだけあってネタは新鮮、うまい! FUJIKOSKYはさらに(名称忘れた!なんていうんだっけ?)魚のハンバーグみたいなヤツ(テキトーな言い方ですんません)をオーダー。これが更に輪をかけてうまかった!

魚のハンバーグ、ことさんが焼

[FUJIKOSKY]魚のハンバーグ

解説せねばなるまい(笑)。それは「さんが焼」というものです。鯵をミンチにして、生姜その他各お店各家庭のオリジナルな何かを加えてツミレというよりはハンバーグ状にしたものです。大葉などを貼るとより美味です。「ばんや」さんでは葱がたっぷり入った特製のタレが出てきましたが、これもまた美味しゅうございました。ドラゴンコークは「鯛のアラ汁」も注文して、二人でそれぞれをシェアして堪能しました。やや貧乏臭いところが房総単機旅団らしいと言えますね(笑)。しかし、満席とはいえ、入店してすぐに座れたことは初めてですし、メニューのほとんどが品切れになっていないというのも初めてでした。「朝とれ寿司」はその日によって当然内容が変わりますが、更に時間によっても変わってしまいます。品切れになった魚から消えていくので、早く入店できないとがっかりすることになります。この日はあるかな?と思っていたシイラはいませんでしたが、キンメが入っていました。やはり平日に限る・・・旨いお店は。キンメの寿司なんて普通食べられないですよね、この値段で!他に天ぷらから唐揚から煮付け、もちろん刺身など多種に渡る料理が並びます。260円加えるだけで、どれでも定食にできます。地元の方達は皆さんそれでしたね。食べきれないほどの天丼類も有名です。ついつい御寿司を注文してしまいますが、今度は丼物にも挑戦してみたいですね。

食後、港をブラつきましたが、防波堤で海の写真は撮れませんでした。海面を覗き込むと、フグの子どもがわらわらと泳いでいるのが見えました。飼いたい・・・。海の写真は走り出してすぐのトコロに展望スペースを発見してそこで撮影。原付はすぐに止まれるので便利です。

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保田を過ぎた辺りで鋸山方面を望む

[ドラゴンコーク]午後の走行(富浦~館山)

走行再開、とにかくこの辺りは小さな湾というか浦が多く、そのつど風情のある漁港や砂浜が現れるのが良いです。次の休憩ポイント「道の駅とみうら」にて名物「びわソフト」を頂く。予想以上に風味が濃厚で美味*3

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びわソフト

さて、富浦~館山までは不肖ドラゴンコークが先兵を務めることになり、館山城を目指すことに。地図上で見る限りは簡単そうな道順であったがその油断が災いして、館山市街に入ってから思いっきりコースを間違えたりしつつも何とか到着。急勾配の階段がエンドレスに続くハードなコースを上り詰めたところに4層の天守閣がそびえていた。戦国時代後期にその形態が確立した天守閣という建造物は、現存する物件が少なく、館山城天守も昭和に建てられたレプリカである。初めて知ったのだが館山城は南総里見八犬伝ゆかりの地らしく、天守閣内部は「里見八犬伝ミュージアム」と化しており、貴重な江戸時代の原本なども展示してあった。確か原作者の滝沢馬琴は「日本で初めて原稿料のみで食べていけた作家」だったと思う。

[FUJIKOSKY]03:30pm 館山城(館山)

先頭を走っていたドラゴンコークが右折すべき道を左折していく・・・クラクションを鳴らしたが気付いてもらえない。多分、戻って来るだろうと思って交差点で待機していると、程なく戻りました(笑)。

駐車場の端に停めて(勿論、荷物はそのままで)、徒歩で急な坂道を汗だくになりながら、二人でえっちらおっちら登って行きました。時間はだいたい15時半くらいでしたかね? 坂の入り口の立て看板「コルバン夫妻の墓はこちらです」がやたらと気になった二人。帰ってから調べてみましたら、宣教しつつ、お医者様でもあられたので半ばボランティアで館山の人々の病気を診てくださったという偉人夫妻でした。お参りするべきでしたかね~。館山城は正確には第二美術館という位置づけで、坂の下に第一美術館がありました。平日だからなのか、閑散としていましたね・・・。むしろ芝生の広場を元気一杯に走り回る地元の子ども達が好印象でしたか。館山城の方には八犬伝の資料が豊富で、天守閣からの眺望も楽しめます。なかなか良いスポットかもしれません。天守閣の貼り紙「蜂が飛び回っていますので御注意ください」にはビビリましたが(実際にはいませんでした)。第一の方は立派な普通の美術館でした。展示物は地元の遺跡関係、里見氏の足跡、かつての館山の民の暮らしぶりの再現などでした。

館山城は、城の地勢的分類で言うと「平山城」(ひらやまじろ)ではないかと。

[ドラゴンコーク]館山市内~宿まで(館山、洲崎)

館山城で時間調整をしたのち(宿に入る時間の絡みで)、あとは一路本日のお宿「ほりきり荘」へ向かう。地図で見ると房総半島南端部に、カギのように西に突出している岬(洲崎)に民宿「ほりきり荘」がある。これだけの長距離を走ったのは初めてで、身体はコチコチに固まっており、部屋に入った途端ごろんと横になってしまった。お風呂に入り身体をほぐしたところで夕食に。これがまたスゴイ。

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同宿のお客が思わず「ご主人、失礼ですがこの宿代でこんな豪勢な食事だと赤字になりませんか?」と聞いたほど。全く同感。初日を無事に走り通した達成感にビールも進んで、ホントすんません。こんなおいしい食事であるにも関わらずアルコールが回って食べきれなくなってしまいました。FUJIKOSKYはさらに鹿児島出身の宿のご主人に焼酎を勧められて飲んでおりましたなあ。

部屋に引き上げると21:00頃にはお互いにいつに間にか眠ってしまい充実した初日がここに終了したのでありました。

[FUJIKOSKY]05:00pm ほりきり荘

再び、先頭を任されて本日の宿に向かいます。日はそろそろ暮れかかっております。やや焦り気味で南下。暫く走ると、宿屋が左右に目立ち始めました。そろそろかな?と、二人で左右に注意を向けつつ走り続け・・・岬を通過してしまうぞ?「ほりきり荘」の看板はとても小さくて、ノロノロ運転で探したにも関わらず見逃してしまいました。3~4分走った距離でそれに気付いて引き返しました。宿のオカミさんに入り口で待っていただいたりして、申し訳ないやら。宿は民宿でしたが、清潔で広くて、下手なホテルよりずっと居心地が良かったです。何より御夫婦の人柄が素晴しかったです。一人でもまた行きたいと思いました。お風呂は普通でしたが、とにかく熱かった!でもお陰様で疲れがとれましたよ。料理はドラゴンコークの写真のとおりです。「最近のお客さんは量が多過ぎると言うので、減らしたんだよね」いやいや、そんな気遣いは一切無用ですから! 次回は是非、全力でお願いします(笑)。当然、自分は晩も朝も完食でした(よく喰うよな、我ながら)。御夫婦も同じテーブルでの食事となるのですが、上記のように特別に焼酎を頂戴してしまいました。ありがとうございます。「いえ、明日も走るので、いえいえ・・・そうですか?」てなカンジでジョッキで二杯も飲んでしまいましたよ(笑)。そして、萌乃誉から仕事のメールが来ていたにも関わらず、揃って轟沈。まったくもって面目ない。巨人が優勝したのか~辺りまでは記憶があるような気がするんですが。

ちなみに本日までの走行距離、1972.7Km。本日のみですと、127.5Kmの走行でした~。

[萌乃誉]仕事が終わらない!

出発前日の午後21時半な訳ですが、まだ仕事が終わらずオフィスに居たりします。FUJIKOSKYから来たメールによると夕飯が豪華! 金目の煮つけが最高にうまそう! そうそう、南房といえばキンメダイだよね。前に勝浦の漁港で水揚げされているところを見たことがあるけど、実にきれいだったなぁ。明日からが楽しみだなぁ。じゅるっ...

というわけで、山ほどの仕事を捌いて、たぶんあと30分位で終了できる予想。部下が戻ってこないので、それを待って帰宅するかな。荷造り全くしていないので、がんばらなくちゃだわ!

[萌乃誉]どうにも終わらなかった!

21時半には終わるだろう、と思っていたのですが、結局22時半だか23時だかまで仕事をしていました。あほや。帰宅した時点で午前1時ぐらいで、急いで荷造りをしつつステッカのプリントアウト。さらにデジカメの充電をして、急いで風呂に入って、記憶では就寝3時くらいだったかな? 目覚ましを5時半に(無謀にも)仕掛け、布団に入るも疲れすぎていて今度は眠れない! よく、遠足の前の日などに眠れなくなる小学生(というか自分も今でもそのタイプ)がいますが、それ以下ですね。わくわく出なくてぐったりで眠れないってどうなのよ。となりでぐっすり眠るかみさんをうらやましく思いながら、それでも。

明日からツーリングだ! いやっふぅっ!

*1:後日Todayに試乗してみて分かったのだけど、着座すると手前に何も無くて、本当に椅子に腰掛けて飛んでいる感覚があって面白かった。俊敏に加速するし、手軽な乗り物だなぁ、と。(萌乃誉)

*2:三日目のレポートで!

*3:道の駅とみうらには実は翌日立ち寄ったのだ。でも、目的は地図の確認で、道の駅の訪問ではなかった。びわソフトは目に入っていたのだけど、そうでなくても遅れている所で、びわソフト食ってきた、とは言えない! と我慢したんだよね。食べておけばよかった(笑)(萌乃誉)